(5−5)牛乳パックのリサイクルはいいこと?
私は以前、牛乳パックのリサイクルについて書きましたが、
覚えているでしょうか?[総合](3−3)で書きましたよね。
先生から借りた本で、牛乳パックのリサイクルについて
書かれていたので紹介したいと思います。
環境保護運動はどこが間違っているのか? (TURTLE BOOKS)
- 作者: 槌田敦
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 1992/06/01
- メディア: 単行本
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現在は各自がいろいろとリサイクルを心がけ、
行動に移している人もいると思います。
例えば、牛乳パックやトレーを近くのスーパーに持っていったり。
しかし、各自がリサイクルをすることで、今までそれを商売としていた
業者がいなくなってしまうことがあります。
例えば、廃油の商売をしていた業者は劣化していた廃油は家畜の飼料に、
良質のものは工業用原料として売っていましたが、
誰しもお金を出して廃油を買うよりも、ただで廃油をもらったほうが
いいはずです。そのうちに業者の廃油が売れなくなったのです。
善意でやっていたボランティアのリサイクル運動が、
リサイクルシステムを壊しているのです。
牛乳も、昔はびんでした。しかし、今はパックの牛乳が主流です。
私が小学生の頃はびんの牛乳でした。びんの牛乳は、ふたは開けづらいし、
もし落としたりしたら割れてしまって危険だし、そのあとの片付けも面倒でした。
しかし、パックの牛乳は落としても怪我をすることもなく安全です。
もしかしたら、そういうこともあるのかもしれませんが、
びんからパックの牛乳になったのには、ロングライフミルクという
長持ちする牛乳がでてきたからです。
びんの牛乳は新鮮で、すぐに飲まなければなりません。
しかし、ロングライフミルクのおかげで、
古い牛乳も飲めるようになりました。そしてみんながパック入りの
古い牛乳を飲むようになったので、びんの牛乳は姿を消してしまったのです。
知っていたでしょうか。びんはほぼ100%リサイクルされていました。
牛乳パックもリサイクルできますが、いろいろと問題があるのです。
牛乳パックから再生したトイレットペーパーは、
原料パルプや他の古紙から再生したトイレットペーパーとの
価格競争に負けているのです。だから無理に売ろうとして、
公共機関に買い取ってくれるように頼みました。
しかしその機関では、すでに古新聞からできたトイレットペーパーを
使っていたのです。原料パルプからできるトイレットペーパーではなく、
他の古紙のトイレットペーパーのシェアを奪うというかたちになります。
また、原料パルプから紙を作るより、
古紙からの再生紙のほうが環境汚染はひどいのです。
古紙から再生紙を作ったあとの廃物や排水の中には
ダイオキシンが含まれますし、原料パルプの紙の白さに近づくために
より強く漂泊しないといけないのです。
この本を読んで、すべてを無条件に信じるのではなく、
「あれっ」と疑問を持つことが大切なのだと思いました。
本の内容にいろいろと思うこともあるのですが、
借りて読む分にはいいと思います。
こういう考えの人もいるのだ、と参考程度に…。