(5−5)牛乳パックのリサイクルはいいこと?

私は以前、牛乳パックのリサイクルについて書きましたが、
覚えているでしょうか?[総合](3−3)で書きましたよね。
先生から借りた本で、牛乳パックのリサイクルについて
書かれていたので紹介したいと思います。


環境保護運動はどこが間違っているのか? (TURTLE BOOKS)

環境保護運動はどこが間違っているのか? (TURTLE BOOKS)

私はこの本の題名を見て、おもしろそうだな、と思って借りました。


現在は各自がいろいろとリサイクルを心がけ、
行動に移している人もいると思います。
例えば、牛乳パックやトレーを近くのスーパーに持っていったり。
しかし、各自がリサイクルをすることで、今までそれを商売としていた
業者がいなくなってしまうことがあります。
例えば、廃油の商売をしていた業者は劣化していた廃油は家畜の飼料に、
良質のものは工業用原料として売っていましたが、
誰しもお金を出して廃油を買うよりも、ただで廃油をもらったほうが
いいはずです。そのうちに業者の廃油が売れなくなったのです。
善意でやっていたボランティアのリサイクル運動が、
リサイクルシステムを壊しているのです。


牛乳も、昔はびんでした。しかし、今はパックの牛乳が主流です。
私が小学生の頃はびんの牛乳でした。びんの牛乳は、ふたは開けづらいし、
もし落としたりしたら割れてしまって危険だし、そのあとの片付けも面倒でした。
しかし、パックの牛乳は落としても怪我をすることもなく安全です。
もしかしたら、そういうこともあるのかもしれませんが、
びんからパックの牛乳になったのには、ロングライフミルクという
長持ちする牛乳がでてきたからです。
びんの牛乳は新鮮で、すぐに飲まなければなりません。
しかし、ロングライフミルクのおかげで、
古い牛乳も飲めるようになりました。そしてみんながパック入りの
古い牛乳を飲むようになったので、びんの牛乳は姿を消してしまったのです。


知っていたでしょうか。びんはほぼ100%リサイクルされていました。
牛乳パックもリサイクルできますが、いろいろと問題があるのです。


牛乳パックから再生したトイレットペーパーは、
原料パルプや他の古紙から再生したトイレットペーパーとの
価格競争に負けているのです。だから無理に売ろうとして、
公共機関に買い取ってくれるように頼みました。
しかしその機関では、すでに古新聞からできたトイレットペーパーを
使っていたのです。原料パルプからできるトイレットペーパーではなく、
他の古紙のトイレットペーパーのシェアを奪うというかたちになります。


また、原料パルプから紙を作るより、
古紙からの再生紙のほうが環境汚染はひどいのです。
古紙から再生紙を作ったあとの廃物や排水の中には
ダイオキシンが含まれますし、原料パルプの紙の白さに近づくために
より強く漂泊しないといけないのです。


この本を読んで、すべてを無条件に信じるのではなく、
「あれっ」と疑問を持つことが大切なのだと思いました。
本の内容にいろいろと思うこともあるのですが、
借りて読む分にはいいと思います。
こういう考えの人もいるのだ、と参考程度に…。